泣き虫神様
あけましておめでとうございます。
midoricoです。
最近仲良くさせていただいている神様に、富岡の八幡様がいらっしゃいます。
これは、暖かいころに伺ったものです。
このころはまだ、泣き虫じゃなかったような気がします。
暖かい日差しとたくさんの人、神様も楽し気に眺めていらっしゃったと感じました。
ですが、あの日を境に、泣き虫な神様になってしまい、私もとても心配していました。
あんなことがあった後、しばらくして、お邪魔したことがありました。
人影も少なく、今にも降り出しそうな空模様に、心なし不安に感じていましたが、思い切って神殿に入らせていただきました。
神殿の中はとても湿っていて、言葉を発しただけで雫が落ちてきそうなくらいでした。
私が感じた神様のお顔は、本当に泣き出したいのをこらえているようでした。
何をお話ししたか忘れてしまいましたが、ひと言ふたことお声をかけて神殿を出たとたん、大粒の雨が降り出したのを覚えています。
それからしばらくして伺った日は骨董市が開かれていました。
境内には人が行きかい、骨董や手作り品、屋台などが並んでいて、神様は笑い泣きしながら眺めていました。
『人がたくさん、よかったですね』とお声掛けすると、またしても泣きそうなお顔になって、ただただうなづいていました。
そして昨年末。
一年のご挨拶をしに伺ったら、またまた、泣きそうな雰囲気を伝えてきました。
『もぉ、泣き虫神様って呼んじゃうからねッ』ふざけ半分で笑顔を向けたら、やっぱり泣き笑いのお顔を見せてくれました。
富岡の八幡様は、とてもお優しい神様だったので、人の痛みとか苦しみとか、本当に痛いくらい感じてしまわれるのでしょう。
今年こそ、神様にとっても穏やかな年になってくれることをお祈りいたします。