太神楽見物
こんにちは、midoricoです。
皆さまは太神楽(だいかぐら)をご存知ですか?
太神楽(だいかぐら)とは・・・
日本文化いろは事典にもあるように、一番おなじみがあるのは、恐らく海老一染之助・染太郎師匠がたの
『おめでとぉございます~』で有名な、寄席芸ではないでしょうか。
もともと、神官さんが獅子舞を神様への奉納、厄払い、加持祈祷のようなものとして舞ったのが最初のようです。
そのためでしょうか、神楽の文字は『神』が『楽しむ』となっています。
江戸時代に入って、参勤交代で移動する各地の大名に追随して、お神楽自体も日本各地へと広がっていったようです。現在各地に残っている文化財としての神楽は、その時に広がっていったものなのでしょうね。
その太神楽、生で初めて見てまいりました。
場所は東京文京区・六義園の中です。
演者さんは東京都無形民文化財・丸一仙扇社中の若手さん。縁起物とされる毬、マス(最近では豆まきの箱で通っちゃうらしいですが)、金の輪、水を使っての演技でした。
「手を使わずに、あごとおでこに乗せた2本の棒に、毬を移動させてみます~」
「金の輪っかを元気よく回して、皆さまのお金まわりがよくなりますように~」
「四角いマスをこれまた元気よく回して、皆様方の益々のご繁栄をお祈りいたします~」
「長い竿(棒)の先に水の入ったコップを乗せて、これを回すことで、お水に困ることがないように」
そして最後に「お茶碗に移したお水が、天からの恵みの雨となって降り注ぎ、農作物が無事に育ちますように~」
お気づきでしょうか?お神楽の決まり文句はどれも、願い事なんですね。
今では大道芸や演芸の類にくくられていますが、その昔、神官さんが神様に向かって、私たちの代わりにお祈りや願い事をしていたそのままの形を、今でも継承しているようなのです。
もし、皆さんも見る機会がありましたら、それぞれの演目にはこんな感じの願いがあるんだなと、思い出していただけたら嬉しいですね。、